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クラウドとオンプレ

~診療予約システムの、クラウド型とオンプレ型~

今回は診療予約システムにおける【クラウド型】と【オンプレ型】の違いについて考えてみたいと思います。

「クラウド型というのは聞いたことがあるけれど、オンプレ型というのは知らない」という方も多いと思います。「オンプレ」というのは「オンプレミス」の略で、誤解を恐れずに簡単な言い方で説明しますと「院内サーバー型」などと表現される、「院内のパソコンで予約データを管理するシステム」のことです。

各社によって方法は違うので一概には言えませんが、これは一般的な「オンプレミス」の定義と若干異なる感じもします。一般的にオンプレミスと言うと「自社内で構築したシステムに、自社の人間だけがアクセスできる、機密情報を扱うシステム」のような、閉ざされたものであったりしますが、診療予約システムでの「オンプレ型」は、そこまで密閉性の高いものではないのが普通だと思いますので、あくまでクラウド型との対比として分かりやすくデフォルメされた呼び名だと考えた方が良いのかもしれません。いずれにしても院内にパソコンがあって、その中にデータが入っている、という診療予約システムが今はオンプレ型と呼ばれています。

~クラウド型診療予約システムのメリット~

一方クラウド型というのは「院外のサーバーで予約データを管理するシステム」のことで、院内の機器はデータを見に行くための「操作に特化した端末」です。操作自体はブラウザというインターネットで情報を検索する時に使うソフトを使ったりしますが、クラウド型の場合には医院の外にデータがありますので、操作端末で外部のデータにアクセスしに行って、パスワードなどで認証を通るとそこで操作ができる、という感じになります。院内のパソコンで操作をしているとしても、そのパソコンの中にデータがある訳ではなく、あくまで外部のデータを参照したり、編集したり、ということを手元でやっているということになります。

つまり「予約データ」が医院の中にあるか、外にあるか、という部分の違いなのですが、恐らく予約システムを検討する先生にとって重要なのはそこでは無く、「どちらがどう優れているか」というような部分だと思いますので、そのあたりを見ていきたいと思います。

例えば、台風で浸水被害が出た場合を考えてみますと、オンプレ型の予約システムの場合には院内のパソコンが水に浸かってしまうと、パソコンと一緒に予約データも壊れてしまいます。クラウド型であれば外部にデータがありますので、パソコンは壊れてもデータは無事です。別のパソコンからアクセスをすれば操作もできます。つまり、クラウド型の操作端末はデータを持たないので交換しやすいと言えます。バックアップとなる端末を用意しておけばメインの端末が故障した時でもすぐ交換できますので、トラブル時の復旧は抜群に早いと言えます。

~昨今のトレンドは?~

別のシチュエーションを考えてみますと、「なぜかクリニック内部からインターネットにつながらなくなってしまった」ということがあると思います。クラウド型の場合にはインターネットを使って外部のデータを参照しますので、インターネットが止まってしまうと基本的には何もできません。オンプレ型の場合だと、それまでに受けた予約データを参照するくらいはできるかもしれません。「インターネットにつながっていない」というのは、「待ち状況を駐車場で待つ人に向けて公開する」ことも、「インターネットで予約や順番を取る」こともできない状態ですが、何もできないよりはマシなのかもしれません。

昨今のトレンド的には、「クラウドのシステムで、トラブル時のバックアップ回線を用意しておく」というのが一般的な感じがしますが、コストの兼ね合い等で一定のリスクを受け入れる選択も時には必要とされますので、何が良いとは一概には言えません。アイチケットは自社のシステムもそうしているように「クラウド型の診療予約システム」を強くおすすめしていますが、何を優先するかは決裁者の判断次第です。せめて正確に情報を集めた上で判断して欲しいものですが、あくまで決めるのは先生ご自身ですので、気に入ったシステムを選ぶのが正しい選択なのだと思います。

~「トラブルが起こりにくい」診療予約システム~

そもそも、昔はクラウド型のサービスというのは存在しませんでしたし、世の中全体の流れを見ても、徐々にオンプレ型からクラウド型に移行が進んでいると言って差し支えないと思います。アイチケットもオンプレ型のサービスから始めましたが、現在はご契約いただいているすべての施設でクラウド型のサービスをご利用いただいています。

インターネットがつながらない時にオンプレのメリットが発揮されるとは言え、回線がつながらない状況では十分に予約システムの機能を活用できませんので、できるだけ「インターネット回線の心配をしなくて良いように」工夫をするのが健全な備えだと思います。例えばアイチケットの場合は、携帯電話の回線を使って直接端末をインターネットにつなげることで、院内のネットワークトラブルから解放されるような提案をさせていただいています。別で用意した院内のインターネット回線を使いまわすと回線トラブルが付いて回るのはこれまでの経験で分かっているので、根本的な解決を狙うことにした訳です。

~一部のメーカーがオンプレ型にこだわる理由~

裏事情なので知らなくても結構なのですが、元々オンプレ型のシステムがクラウド型のシステムに移行していく作業は、サービスを提供するメーカーにとっても非常に大変な事なのです。ソフト開発にも莫大なコストがかかりますので、オンプレ型で始めたサービスであれば、クラウド型に変えずに展開する方がずっと楽です。それでも、先を見据えて「システムを利用する側」の利益を考えればクラウド型にするべきなので、数年前にアイチケットはオンプレ型からクラウド型への移行を進めましたが、現状を変えることに対する反発や誤解も多く、かなり大変なプロジェクトになりましたし、実際誤解を解けずに解約された先生も多くいらっしゃいました。

これはそんな経験を元にした、完全に親切心からの言葉ですが、「もし今から予約システムを選ぶのであれば、まずオンプレ型の診療予約システムはやめておいた方が良い」です。アイチケットを選ぶか否か、もっと言えば予約システムを何にするか決める前に、しっかりとこの「オンプレ型 or クラウド型」問題はしっかりと確認することをおすすめします。

「正直、そういう話は良くわからない」という先生は、アイチケットにご相談ください。デモ(無料)を通じて、アイチケットの「クラウド型、診療予約システム」をご提案させていただきますので、じっくり話を聞いてから、どうしていくかを判断すればよろしいと思います。

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