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予約システムで感染症対策をするポイントについて説明します。

~感染症対策を意識した、予約システム導入の増加~

COVID-19の感染拡大を受け、感染症の対策として予約システムを導入するクリニックが増えています。これはこれからシステム導入を検討するクリニックに限らず、既にアイチケットを導入しているクリニックからも意識されるポイントになっていて、「これまでより感染症を意識した」活用の仕方を模索するお問い合わせが多数来ています。

診療予約システムは政府からの補助金対象にもなっていますので、感染症対策に有効ではありますが、ポイントを抑えないとうまく目的を達成できません。

~診療予約システムを、効果的に活用するために~

これは何も新型コロナウィルスをはじめとした感染症対策に限った話ではないのですが、「システムを入れたら何でも解決できる」というわけではありません。「何を当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、この「ラインの見極め」ができない方というのが結構多くいらっしゃいます。パソコンやシステムにあまり詳しくない方に多いように感じますが、予約システムは「受付周りの問題を何でも叶えてくれる魔法の杖」ではありませんので、「目的を明確にして、効果的なシステムの使い方を決めていく」必要があります。

感染症対策を考える際のポイントは、大きく分けて以下の3つです。

  • 滞在人数のコントロール
  • 滞在時間の短縮
  • 接触回数の削減

つまり、「予約システムを使った、滞在人数×滞在時間×接触回数の最小化」を考える必要があります。

~滞在人数のコントロール~

まずは院内に滞在する人数を極力減らすことを考えます。そのために「患者さんがクリニックの外に居ても、適切なタイミングで戻ってくる」あるいは「適切なタイミングでクリニックに来る」ことができる環境を作ります。

具体的な方法としては、「時間帯予約を活用して全体を完全予約制のようにして分散化する」、といった方法や「順番予約+○番以内までは外で待機というルールで院内の人数を一定以下に保つ」といった方法が挙げられます。

時間帯予約を全面的に活用する方法では「全体の来院人数が予約の時間内に納まる(予約を入れ過ぎない状態が成立する)」必要がありますので、そもそもの来院人数が多い場合には難しいかもしれません。診察時間が長引いて次の予約時間に重なるようだと、滞在人数が増えてしまいますので、本末転倒です。余裕を持った予約が可能であれば来院の分散化が図れますので、効果的です。

一方、順番予約を活用する方法では「今呼び出されている番号は○番」というリアルタイムの状況が、クリニックの外に居る患者さんにも伝わるようにしておく必要があります。スマートフォンを活用できる世代であれば患者向けアプリによる状況確認が有効ですが、スマートフォンが苦手なお年寄りを想定するのであれば、順番が近づいた時に自動的に電話がかかる「電話による自動呼び出し機能」を積極的に活用することをお勧めします。

~滞在時間の短縮~

「滞在人数のコントロール」と同様に、患者さんが適切なタイミングで来院し、長時間待合室で待たなくても良い環境を作るのが重要です。

加えて、効率よく診療行為を進めることで滞在時間を減らすことができますので、例えばWEB問診など活用して予約時に問診を完了できるようにするのも効果があります(アイチケットでは数種類のWEB問診サービスと、患者向けアプリが連携できます)。

~接触回数の削減~

スマートフォンなどを使ったオンライン受付の利用を促進することで、「一度来てから外出する」といった動線の複雑さを回避できます。オンライン受付の促進には説明資料とスタッフによる地道な呼びかけも必要ですが、例えば「オンライン受付してこなかった場合には、まず入り口にある問診票を駐車場で記入してから受付に提出しないと、受付することができない」といったように、あえて直接来た方の対応プロセスを複雑化させることで、オンライン受付の促進を誘導することもできます。

アイチケットでは順番予約向けに「アイチケッター」というオプションも用意しています。これは風除室などに専用端末を設置しておいて、「オンライン受付をしてこなかった患者さんもそこで受付し、順番が近づくと電話がかかってくる」というものなので、患者×スタッフ間の接触削減が期待できます。

~ほかの施策との組み合わせ

また、「予防接種の時間と、一般診療の時間を別の時間帯に分ける」「余裕を持った完全予約制にすることで、確実に問診を取り感染症の可能性が高い患者さんを早い段階で隔離できるようにする」といった、運用上での分離施策を細かく設定して組み合わせる事例も報告されています。

当然ながら、【滞在人数×滞在時間×接触回数】それぞれに対してオンライン受付はリーチしますので、感染症対策の観点からは積極的に取り入れることをお勧めします。ご本人が高齢でスマートフォンが苦手だとしても、患者向けアプリの「家族登録」機能を活用すれば、ご家族が代わりに受付できます。

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