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時間帯予約の大原則

~時間帯予約とは?~

今回は【時間帯予約】について考えてみたいと思います。

【時間帯予約】というのは、日にちと「何時から何時」という時間を約束する予約の方式です。「から何時」の後ろの部分が明確に決めないので【時間予約】、日にちと時間を決めるので【日時予約】、など呼び方が変わることもありますが、診療行為は「ある一点」で完了するものではなく一定の「時間帯」を確保することになります。このためアイチケットでは日時を指定する予約は基本的に【時間帯予約】という表現が適切だと考えています。一般的に「予約」という言葉をパッと聞いたイメージはこの【時間帯予約】であることが多いと思います。

~予約患者を待たせても良いのか、否か~

クリニック・診療所にとって【時間帯予約】そのものは至極一般的な概念ですが、中には上手に運用できていないケースもあります。私自身も、時間帯予約を取り入れているクリニックに患者として行ったことが何度もありますが、残念ながら「予約の時間に行っても、そこから結構待つ」という経験をしています。正直なところ「予約をしたのに待たされる」というのは、あまり気持ちの良いものではありません。

このような「待つことに対する患者のイライラ」は、「クリニック側の意図」と「患者側の期待」が一致しないことによる部分が大きいと思います。私の通っていたあるクリニックでは「予約の時間は来院の約束であって、その時に呼ぶという約束はしていない」という考え方のようでしたが、私自身は「予約の時間というのは、その時間に自分が呼ばれるもの」と考えていました。特にアナウンスもされていなかったので、「予約の時間に呼ばれて当たり前」と考えるのは割と普通の感覚だと思いますし、予約をしているであろうほかの患者さんもなんとなくピリピリしていました。スタッフさんに「お待たせして、ごめんなさいね。」など声をかけてもらっていればまだ良かったのかもしれませんがそれもなく、結局私の場合は何度か通った後、そのクリニックには行かなくなりました。

~予約の大原則~

このように上手に予約を活用できていないケースは珍しくありません。アイチケット宛にも「予約はやっているが、上手く行っていないから話を聞いて欲しい」といったご相談が多く寄せられています。

あるクリニックでは「【時間帯予約】による予約制を取り入れたところ、患者さんが減ってしまった。」とお悩みでした。その時はご要望や状況を伺う中で総合的に判断し、最終的に順番予約の提案をさせていただきました。アイチケットの順番予約システムを導入後しばらくして「患者さんの数がまた増えてきた」というようなお声もいただけたので、この時は【時間帯予約】から【順番予約】への運用の切り替えが功を奏したと言えます。

誤解をしないでいただきたいのですが、これは「【時間帯予約】よりも、【順番予約】が優れている」というような大雑把な話ではありません。この時は「【時間帯予約】をしているのに、時間が守れない」という状況、つまり【時間帯予約】を活用する上で「約束の時間を守るという原則」が崩れていたことがポイントでした。「できるだけたくさんの患者さんを診察してあげたい」という先生の善意から、予約を取り過ぎてしまう事が問題だったのです。

【時間帯予約】【順番予約】どちらの場合にも言えることですが、【予約】というのは「あらかじめ約束をする」ということです。「約束」が前提に立っていますので、「約束した内容がうまく共有できていない」あるいは「約束した内容を守ることができない」といった状況は「期待を裏切る」ことを意味し、結果不満を高めることにつながります。

~ポイントは患者数の多さと、予約システムを活用する目的~

このケースでは「患者数が非常に多い」という前提ありきで【順番予約】が上手くフィットしましたが、「予約が破綻する程の人数が来るわけではない」という状況であればまた違った提案になっていたと思います。予約の運用を考える上では、まずはじめに「約束を守ることができるか、否か」という大原則を抑えてから、条件を組み合わせていくことになります。

「約束を守ること」の次に考えなければならないのは、「どこまでを効果の対象とするか」です。

先ほどのクリニックでは、予約せずに直接来院するいわゆる「直来患者」も多数いました。直来患者は「予約外」という扱いで予約患者を優先していたのですが、いつ呼ばれるかわからないので「どれくらいかかりますか?」といったスタッフへの質問が多く発生していました。結局はっきりしたことは言えないので、直来患者は待たされることに対してイライラします。この患者満足度の低下が患者数減少の一因になっていると考えました。

「患者満足度の向上」を考えるのであれば、「できるだけ多くの患者さんが待ちやすい環境」を意識するべきで「一部のみを優遇する」といった状況はあまり好ましくありません。【時間帯予約】を活用してこの条件を満たすのであれば、「予約せずに来た人も、空いている時間帯に当てはめる」といった方法で、呼ばれる時間がわかるようにしてあげる必要があります。この場合「空いている時間帯」が存在しなければ当然成立しませんので、「来るか来ないかわからない直来患者のために、余裕を持って時間を空けておくことはできない」といった、患者数が非常に多い状況であれば【時間帯予約】そのものが実質成立しません。

つまり「来院患者数」と「目的」から「予約の適用範囲」を含め現実的な落としどころを考えるのが重要なのですが、ご自身で情報の整理をするのはなかなか大変だと思いますので、デモ(無料)にてご相談されることをおすすめします。

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