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クリニック予約のヒント(1)開院前に並ぶ

クリニック予約の
疑問に答える新シリーズ

「クリニック予約のヒント」と題して新たにスタートしたこちらのシリーズでは、よくある質問・疑問に対して端的に回答していきます。

初回の今回はこちら

Q:毎朝、クリニックが開院する前に患者さんが列を作って待っているのですが、予約システムで解決することはできますか?

それでは、参ります。

「事前予約」を考える

クリニック予約における予約方式は、大きく分けて「順番予約」「時間帯予約」の2種類です。また、時系列で分ける場合「事前予約」「当日予約」とも考えられます。

「朝並ぶ」という状況を回避するために、特に重要なのは「事前予約」が定着するか否か。事前に予約しておけば、それぞれの患者にとっての最適な来院タイミングがわかり、並ぶ必要はなくなります。

では、「事前予約」は「時間帯予約」「順番予約」のどちらでも可能でしょうか?

アイチケットの場合、システム的には対応できます。「時間帯予約」でも「順番予約」でも、当日以前の予約、つまり「事前予約」をすることが可能です。しかし、実際は「順番予約」の場合「当日予約」に限定されることが多く、「事前予約」をおこなう事はまれです。これは一体なぜでしょう?

「順番予約」を考える

最も大きな理由はシンプルです。「事前に約束した順番を守ることができないから、順番予約は当日に限定する」、これに尽きます。

「順番予約」は「順番に」進めることで、待つための目安を与える予約方式ですが、逆に考えると「順番にならない」場合、待つための目安にはなりません。先に順番を決めてしまうため、キャンセルが発生しても前に詰めることはできず、遅刻者が出ればその分進みが速くなり、間に割り込めばその分進みが遅くなります。

多少のイレギュラーは構いません。それが及ぼす影響が少ない状態であれば、それ程センシティブになる必要は無いでしょう。しかし、「事前予約」で「順番予約」はややリスクが高い。我々は経験的にそのことを知っています。

クリニックにおいて、1つの番号が進む時間は(それはつまり、一人当たりの診察にかかる時間です)、一定ではないことが多い。

「順番予約」は順番に着目することで流動性を受け入れる、優れた予約方式です。しかし、「流動的」ということは「約束」においては同時に「曖昧である」という側面を持ちます。曖昧な約束は、時に患者行動のルーズさを招いてしまう。

患者行動のルーズさを抑制するために「当日予約」に限定する。

これが「順番予約」が「当日予約」に限定される最も大きな理由です。

「時間帯予約」を考える

ならば「時間帯予約」はどうでしょう?

時間帯予約が約束する内容は非常にクリアです。決まった日時にクリニックに訪問する、それ以上でも以下でもありません。患者行動の流動性は失われ、その代わりに明確さを手に入れることができるでしょう。

約束の内容が明確であるが故に事前に約束する「事前予約」と相性が良い。つまり「事前予約」を前提とするならば、「時間帯予約」を活用するのがよりナチュラルな選択です。

「朝の行列を解消したい」という課題に対する1つのアンサーは、「事前予約を狙って時間帯予約をフルに活用する」。この選択が、課題を解決する最も有効な手段であることは間違いありません。さて、解決編はこれにて完結でしょうか?

残念ながら我々は、少し答えを焦り過ぎたようです。

「時間帯予約」によって失われる「流動性」を(それは、「明確さ」を手に入れるために必要な代償だったわけですが)許容しがたいクリニックも多い、これは紛れもない事実です。より「流動性」を重んじるのであれば、前提は覆ります。すなわち「時間帯予約をフルに活用する」という選択を除外し、「順番予約」かつ「当日予約」で「行列を打ち消す効果を出すことができるか?」、その可能性も探っていく必要がありそうです。

おや、失礼しました。このシリーズは「端的な回答」が条件でしたね。

可能性は尽きませんが、この先はまた別の機会に。

Summary(まとめ)

  • 朝の行列をシステムで解決することは可能。
  • そのためには事前予約を活用することが重要。
  • 事前予約を活用するならば時間帯予約が有効。
  • 時間帯予約、かつ事前予約による解決が最も効果的。
  • 流動性を重んじ、時間帯予約を活用できない場合は、別の可能性を探る必要がある。

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