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順番予約における「わかりやすさ」

~順番予約における「わかりやすさ」の工夫とは?~

今回は、【順番予約システム】における「わかりやすさ」についてのお話です。

別の記事で【順番予約】について考えた時に「『わかりやすさ』にこだわるのが大事だ」というお話をしました。ここは【順番予約システム】を上手に使いこなすために押さえておくべき重要なポイントの1つですので、もう少し「わかりやすさ」に関するお話をしてみたいと思います。

~「わかりやすい」順番予約システムに必要な環境~

最初に考えておきたいのは、患者さんが「呼び出されている番号、待ち状況、順番」、といった情報に「面倒な手続きを必要とせずに」アクセスできる環境を整える事です。

今は患者さんが待ち状況や予約情報を確認する際、クリニックの外からであればスマートフォンに頼ることが多いと思います。パッと取り出して必要な情報に素早くアクセスできるので非常に便利ですが、例えば「待ち状況を見るために毎回パスワードを入力しないといけない」といった状況は、果たして「面倒なく情報にアクセスしている」と言えるでしょうか。あるいは「順番を確認するだけのために『~ですか?』⇒『はい』といった、画面遷移を伴う操作が必要」だとしたら、果たして「簡単で、わかりやすい【診療予約システム】」と言えるでしょうか。

~スマートフォン対応ならば、アプリ一択~

細かい話だと思われるかもしれませんが、こういった「患者さんにとっての手間」というのは、「待ち状況の確認」つまり「順番を守る」ことに対するハードルを上げてしまいますので、できるだけ省かなくてはなりません。昨今このような、スマートフォンを前提とした「特定の操作に特化したカスタマイズ」を考えると必然的に「アプリの作り込み」という方法が浮かんできます。「インターネットから情報を得ること全般を目的とした【ブラウザ】」よりも、「その【診療予約システム】を使うことの為だけに用意された【専用アプリ】」を使う方が、細かい部分も柔軟に対応できるのです。

アプリを使えば「パッと見て、すぐに今の待ち状況が分かる」というのは当たり前として、「順番が近づくと通知が届けられる」とか、「クリニックからルールの周知を積極的に届けられる」といったことも一連の動作の中で可能になります。そもそも、スマートフォンは「個別カスタマイズされたアプリを組み合わせて使う」ことで便利に使えるツールですので、ブラウザ操作にしか対応していない時点で「いまどきの【診療予約システム】としてはナンセンス」と言わざるを得ません。このあたりはしっかりとデモを通して、他社を含めた【診療予約システム】の比較をしていただき、間違えないように選んでいただきたいポイントです。

~「誰が使うものなのか」を、意識する~

【診療予約システム】と考えると、つい「インターネットの利用をどう考えるか」という話に偏りがちなのですが、小児科のように明確に若年層をターゲットとしているような場合を除き、クリニック・診療所には、お年寄りを中心としたスマートフォンに慣れていない患者さんも多く来院します。つまり、「スマートフォンを使わずに順番を確認する方法」を充実させておくことも重要です。

例えば、クリニックの中ではモニターを使った待ち状況表示や、物理的に渡せる紙の番号券が効果を発揮します。「スマートフォンは電話として使っている」という場合であれば着信した電話を受けることができますので、順番が近づくと自動的に着信する「電話呼び出し機能」を使って、外出先から戻ってくるべきタイミングをお知らせするのも効果的です。

【順番予約システム】を活用するのであれば「患者満足度の向上」を意識されていることが多いと思いますが、対象が「一部の少数派」に対してのみ効果を発揮する状態では十分に目的を達成できません。お年寄りが多数派であれば、お年寄りにできるだけ寄り添った環境を用意することが大事です。

~さらに大事なのは、基本のルール~

さて、ツールやインフラはもちろん重要ですが、【順番予約システム】を活用する上でのルール決めはさらに重要です。

運用上のルールで特に重要なのは「パッと見で理解できるシンプルで単純なルールである」ということです。例えば「自分の番号から、現在の番号を引いたら、およその目安人数がわかる」というような「単純なルール」です。「何を当たり前なことを」と思われたかもしれませんが、他社の予約システムを利用しているクリニックではこのルールになっていないことが、実は結構多いのです。

例えば、「現在番号が急に20番まで進んだのに、次に呼ばれたのは5番だった」というように「順番が行ったり来たりする」状態で【順番予約】を運用している診療所が結構あるということです。どんなクリニックであっても「完全には順番にならない」のが普通ですが、「現状を正確に表現すること」にこだわり過ぎるとこうなります。「電子カルテと連動して実際の順番と現在の番号を完全に同期させる」といった方法を採用しているクリニックでも、このような現象が発生しやすいと言えます。

~「順番通りではない」部分を【順番予約】でどう表現するか~

「実際には順番通りではなくとも、順番通りに進んでいるような演出を優先する」というのが、我々が【順番予約】で推奨する定番の方法です。事実を並べることが重要なのではなく、余計なノイズは省いた方が「待つための目安としてはわかりやすくなる」という考え方です。「20番の患者の次に5番の患者を呼ぶとき」は、「表示は20番のままにしておいて、5番の患者を名前で呼んで割り込む」という方法をとります。原則的に現在番号の表示は常に一方通行で進み、あえて大きく戻ることはありません。

この「あえてシンプルに見せたルール」を採用する際、念頭に置いているのは「誰に対して、どのように感じてもらうか」という点です。重要なのは「多くの患者さんにとってのわかりやすさ」であり、「待つことに対する納得感」です。不要な情報はクローズにすることで「およそ順番通りに進んでいる」という情報を際立たせることができます。もしも事実を並べ立てれば、「ネットで検索すればどれくらい待つかわかるけれども、今の番号を見ても単純に引き算で目安がわからない」といった状況に陥ります。すなわちそれは、「スマートフォンを使えないお年寄りにとって、使いにくいシステムになってしまうこと」を意味します。

ただし、目安として成立するためには「ある程度事実に沿った」表現となっている必要があります。まったく順番通りではないのに番号が出ているだけでは当然目安にはなりませんのでまた違ったアプローチが必要となりますが、そのような込み入った状況であれば、デモ(無料)にてご相談いただくことをおすすめします。

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